1位はミネソタ州に拠点を置くコングロマリットの3M。初のランキング入りでの首位となった。前回トップのグーグルは2位だった。NSHSSは3Mの人気の高さに驚きをみせる一方で、若い世代の間での知名度の向上を図ってきた同社の努力が功を奏したものと説明している。
3Mは「生活に応用される科学」と題したキャンペーンを展開。多くの若者たちから注目を集めていた。今回の調査で特に人気が高かった業種は医療・健康と科学。NSHSSのべス・パン副理事長によれば、「STEM(科学、技術、工学、数学)分野に関心がある生徒のうち、30%が科学分野、21%がテクノロジー・工学の分野(3Mの事業分野)に進みたいと考えている」という。
回答者が最も好意的にみている企業は「従業員を公正に扱う企業」(73.1%)、次いで「社会的責任を果たしている企業」(46.6%)だった。また、回答者の70%は「柔軟な勤務時間」が最も重要と答えており、「基本給を最も重視する」と答えた人は、46%にとどまった。
NSHSSのジェームズ・ルイス理事長は、「彼らは誰もいない家に帰る生活の中で育ってきた」と指摘。両親が勤務先の企業の成長のために多くのエネルギーを注ぐ姿を目にしてきた影響があるとの見方を示した。
このほか、今回の調査ではバイリンガルの増加(約40%)が目立った。そのほか回答者のうち23%以上は、親族の中に他に大学に進学した人はいないと答えている。
調査結果は、49の質問からなるアンケートの結果をまとめたもの。15~32歳の1万3,000人を対象に今年4月に実施。バージニア州のハノーバー・リサーチが分析した。NSHSSの会員に占める女性の割合が高いことから、回答者も女性が大半を占めている。
アンケートでは、200社の企業名を記載したリストから働きたい企業を選んでもらった。リストには、フォーチュン誌が選ぶ「理想の職場トップ100」に選ばれた100社、ダイバーシティインク誌の「ダイバーシティ・トップ50」に挙げられている50社、フォーチュン500企業と過去の調査の自由回答で名前が挙げられた企業が含まれる。