問題は氷山の一角?
これらの問題は、氷山の一角にすぎないかもしれない。テスラが修理を行う条件としてNDAへの署名を求めているため、実際には他に何が起きているか、誰が影響を受けているかが分からないのだ。
ただ、モデルS以外にも問題が起きていることは明らかだ。モデルXを所有する一人の女性が、米商事改善協会に次のように報告している。
「購入したSUVに複数の欠陥があるとテスラに連絡したところ、車を回収され、自身の登録を抹消された。テスラはこの際、NDAに署名しなければ購入代金を返金することはできない、NDAに違反すれば15万ドル(約1,610万)円の支払いを要求すると伝えてきた」
NHTSAの広報担当者によれば、この問題をNHTSAが認識したのは今年5月。テスラに対し、「消費者にNHTSAへの連絡を思いとどまるよう暗に促すことは、どのような文言によってであれ、認められない」と通達したところ、同社は「そのような意図はない」と返答してきたという。NHTSAは現在、テスラの「グッドウィル契約」について詳細を調査中だ。