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Lucas Schifres / gettyimages

中国のテック系スタートアップはNY証券取引所でのIPOを目指すのが定石だが、有力ベンチャーキャピタルのお気に入りだったパパヤモバイルはその流れに逆らい、北京の中小企業向けボードNEEQ(中小企業株式譲渡システム)に上場した。

CEOのシェン・スー(瀋思)は「当初はNYでの上場を計画していたが、中国の方がより高い企業評価と支持を見込めると考え、戦略を転換した」と語った。パパヤモバイルの企業評価額は3億3,700万ドル(約370億円)で、NEEQでの取引初日となった5月24日には4,000万ドル(約44億円)を調達した。

あえて中国株式市場で上場に踏み切る

海外のベンチャーキャピタルDCMと凱旋創投(Keytone Ventures)はパパヤモバイルに計2,200万ドル(約24億円)を出資している。パパヤは中国での上場にあたり、両社から株を買い戻すために負債を抱えなければならなかった。また、パパヤモバイルは海外オフショア企業から中国企業に生まれ変わるために8か月を要した。

3年間の黒字を求められないなど、上海と深センのメインボードに比べると上場手続きがより簡便なNEEQには約7,000社が上場し、その3分の2近くはテック系スタートアップとなっている。

米国での上場を目指す中国のスタートアップは引きも切らない。DCMとセコイアキャピタルが出資する北京のオンライン英語教育サービス会社51Talk(China Online Education Group)は、米国で1億ドル(約110億円)規模のIPOを申請。テンセントが支援する音楽ストリーミングサービスのChina Music Corpも米国でのIPOに向け準備を進めている。4月には商品現物取引の銀科投資控股(Yintech)が、公募時時価総額1億100ドルでナスダックに上場した。

一方、中国の株価市場が勢いを増す中で、奇虎360(Qihoo)や陌陌(モモ)のように、米国で上場を廃止し、中国で上場しなおす企業も増えている。しかし、中国の株式市場は不安定で、ブルームバーグのアナリストによると、米国で上場している中国企業の株価はこの半年で10%程度しか下がっていないのに対し、深センの新興企業向けボードChiNext(創業版)の株価の下落幅は26%に達した。

モバイルゲームデベロッパーとして創業し、アドテクノロジーに軸足を移したパパヤモバイルは調達した資金を、ほかのテック系スタートアップと同様に、グローバル化を進めるために欧米での大規模M&Aに投じる考えだ。パパヤモバイルは2016年の売上高を10億元(1億5300万ドル、約168億円)、純利益を1億元(約17億円)と見込んでいる。

編集=上田裕資

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