不倫問題で議員辞職した夫の宮崎謙介氏のことはどう考えているのか? また、日本で女性議員が子供を持つということはどういうことなのか。母の目線から考える必要な政策とは―。金子めぐみ議員に話を聞いた(後編は6月11日公開)。
谷本有香(以下、谷本):復帰早々に地元入りした際、新潟県支部連合会では「離婚しろ」「離婚しないなら私人になれ」というような厳しい糾弾の声が上がったと聞きます。批判の声に対しては、どのように答えていらっしゃるんですか?
金子めぐみ(以下、金子):私は自分の生き方として、妻であり、母親であり、政治家であり続ける、という姿勢は見せていきたいと思っています、というようにお答えしています。それでもやはり、なかなかご理解いただけないんですね。なので、今後は「子育てしながら議員を続けるのは、おかしなことですか?」とお伺いしていこうかなと思っています。
私が議員になって約10年になりますが、自分の価値観や考え方を押し付けるのではなく、「議員活動をしていく中で、結婚・出産という期間を経たことは、おかしなことですか?」「1人の人間として、女性として、私のしたことはおかしいですか?」という質問を投げかけて、「当たり前だよね」という声が上がってくるのを待つ、あるいは当たり前だと考えてくださる方々が一緒に立ち上がってくれるよう、呼びかけていきたいと思っています。
議会は数が力なので、子育てしながら議員を続けることに抵抗をもっている男性や先輩世代の方々に対して、声を上げていく仲間をもっと増やしていきたいと考えています。そのためにも、まずは私が議員として政界に残り、「これが当たり前だ」ということを発信し続けることから始めていくつもりです。
谷本:今回産休を2か月取得して復帰されましたが、産休期間についてはご自身で決められたんですか?
金子:本音をいうと、やはり2か月というのはきつかったです。また、これから子どもを産みたいと考えている女性議員の方々からは、次に続く世代のことを考えて「あまり早く復帰する例を作らないでほしい」という訴えもありました。
衆議院規則では、ようやく出産は許されるようになりましたが、育休制度はありません。民間でお勤めの方で、本人は出産後も就労を継続したいと思っているにも関わらず、離職を促されるケースはよく見聞きしていましたが、私にも似たようなことがありました。これまで何でそんなことをするんだろうと思っていましたが、まさか自分も同じ立場になるとは考えてもいませんでした。