次世代のウェブは「音声操作」が制す 著名アナリスト、メアリー・ミーカーの予言

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3.モバイルの新たな主役はメッセージング
メッセージングアプリがモバイルデバイス上で最も重要になるのは時間の問題だ。現在、モバイルデバイス上で費やされる時間の80%を3つのアプリが占め、平均的なモバイルユーザーが毎日アクセスするアプリは12個に限定されている。2016年に世界的に最も使われているアプリはフェイスブック、ワッツアップ、そしてクロームだ。

メッセージングアプリが単なる通信手段だった時代は終わり、ますます絵文字やスタンプなどの多種多様な表現方法が登場し、ビジネス関連のやり取りが増えると見られる。ミーカーによるとメッセージングアプリの現在のリーダーは、ワッツアップ、フェイスブック・メッセンジャー、そしてウィーチャットだ。

4.音声インターフェイスの台頭
コンピューターにおける最も効率的なインプット方法は、手を動かす必要も見る必要もない音声になるだろうとミーカーは言う。人間が1分間に入力できるワード数は40であるのに対し、話せるワード数は150に上ることからも分かる通り、音声は“常につながっている”ライフスタイルにマッチしている。

音声入力には会話的な要素があるため、コンピューターが過去の質問のコンテキストを理解できるようになればユーザーごとにエクスペリエンスをカスタマイズできるようになる。現在の音声認識ツールのレベルはまだ満足できないものだが、音声認識の精度が99%に達すれば、これまでほとんど使われなかった音声認識ツールが常に使われるものになるとミーカーは見ている。音声認識の精度は2010年におよそ70%だったが、2016年にはおよそ90%にまで向上した。

また音声入力の使用頻度は飛躍的に増えている。グーグルの音声検索は2008年と比べて35倍まで増えた。販売台数が2015年に頭打ちになったiPhoneなどのテキスト入力が主体のデバイスの売上を、スマートスピーカーEchoのような音声入力を基本としたデバイスが追い抜くのも時間の問題だ。

編集=上田裕資

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