「未来の同僚」の横顔とは? 米大手企業にみるロボットとの協働

ビル・ザナーCEO(写真=ジャメル・トッピン/ジョナサン・コゾウィック/ティム・パネル)

ロボットに仕事を奪われる-。そう不安に思う人もいるだろう。だがロボットと働き、別のスキルを身につけている人もいる。機械との協働で、人間は新たな力を引き出されるのかもしれない。ゼネラル・モーターズなど、ロボットを活用する5社の実態を紹介する。


職人なみの溶接技術で創造力をサポート / A.ZAHNER CO.(メイン写真)

1897年創業の米金属加工会社「A・ザナー」は、世界中の建築家に金属細工を提供している。その製品は、ニューヨークのグッゲンハイム美術館などで使われている。

当初はロボットを使うことに消極的だった従業員たちも、より大きなプロジェクトに創造力を注入したいと考え、2007年に導入を決意。「単純労働をより早くこなすことができれば、芸術的な面に力を入れることができる」とビル・ザナーCEOもその効果を認めている。

危険な重労働から従業員を解放! / GENERAL MOTORS

1908年創業の米自動車会社「ゼネラル・モーターズ」のある工場では、「ベルトコンベヤーからタイヤを降ろしては、別の運搬機に載せる」という作業が行われていた。そこで、2015年1月にロボットを導入。タイヤの運搬を任せることに。
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課題は、従業員が半径60cm足らずの場所にいるなか、いかに安全に作業を行うか。そこで、リハーサルも実施するなど、念入りに作業工程を確認。いまでは、ロボットもチームの一員として認められているという。
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文=Alex Knapp

この記事は 「Forbes JAPAN No.23 2016年6月号(2016/04/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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