自動車メーカーは「土管化」を恐れている
Mapboxはこれまでに6,000万ドル(約65億円)をベンチャーキャピタルから調達している。大手テック企業による自動車業界への参入が相次ぐ中、自動車メーカー各社は警戒感を強めている。Mapboxはこうした自動車メーカーとのパートナーシップを強化していきたいとしている。アップルやグーグルが独自のOSや地図を車載インフォテイメントシステムに組み込もうとしていることについて、自動車メーカーとしては車両だけを作り、肝心のデータベースを他社に支配されてしまう「土管化(dumb pipe)」は避けたいのが本音だ。こうした中、アップルが電気自動車(EV)の開発に乗り出したとの情報が広がり、自動車業界はますます不安を募らせている。
Mapboxの共同創業者兼CEOのエリック・ガンダーセンによると、自動車メーカーにとって同社のサービスを導入する利点は、自由に地図デザインを変更できることと、収集した地図データを所有できることだという。「大手テック企業は、エンドユーザーとの関係を支配したがる。我々は、自動車メーカーがドライバーとより良い関係を築くサポートをしていきたい」とガンダーセンは話す。