衣類物流の川上のぼり。プレス業から圧縮梱包へ
プレス会社が、プレスを不要にする新技術を携えて物流革命に挑む。
PONTE JAPANの「エスペランサ」は、世界初の「衣類“復元”真空圧縮パックシステム」。特許を取得した特殊技術で圧縮パックをすることで、開封して30分(*1)もあれば、ほとんどシワなく衣類が復元する(*2)。衣類の物流・保管コストを劇的に軽減し、再プレスのコストを不要にする革命的技術だ。
代表の仁科貴博は、繊維の街・岐阜市で父が行っていたプレス業を継ぎ、輸入商品の仕上げプレス、とくに紳士物のスーツやジャケットのアイロンがけを20年間行ってきた。国内プレス業の先細りに危機感をもつなかで、2013年に出合ったのが「エスペランサ」。名古屋の繊維メーカーが独自開発したもので、その経営者から請われ、現在、国内の事業開発を一手に担う。
プレスという自社事業を“滅ぼす”技術だが、「転換に迷いはなかった」(仁科)。すでに全国のクリーニング店250店舗と契約し、特許技術を使った新サービス「安心快適パック」の販売を開始。アパレルに限定しないあらゆる企業を巻き込んだ、新しいビジネスモデルの構築を目論む。
PONTE JAPAN@岐阜県岐阜市
2013年創業。シワなく復元できる理由は水分制御技術にある。ある水分量で圧縮することで、開封時に発熱反応が起こり、アイロンや乾燥機と同じ作用でシワが伸びふんわりと復元する(*2)。
*1湿度条件による *2素材による