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2016.05.26

家業?副業?事業? あなたが選ぶべき不動産投資スタイル[不動産で資産運用 第1回]

Sergey Nivens/shutterstock


■二足のわらじ「副業タイプ」

副業タイプとは、いわゆるサラリーマン大家や本業とは別に不動産投資を行っているタイプです。サラリーマン大家の場合は、融資を引く上でサラリーマンの信用度が重要視されます。これは金融機関で「属性」と呼ばれるサラリーマンの信用枠を利用した投資法とも言えます。

さらにこのタイプは、将来専業の投資家を目指して本気で投資や賃貸事業を行っているタイプと趣味として不動産投資を行っているタイプに別れます。

前者は、早くから法人化をおこなって事業規模も大きくしていきます。一方後者は、リフォームに熱中したり、入居者や他の投資家との交流を重視したり、まず自分が楽しいかどうかを考え、その上で副収入も得る事ができる趣味と実益を兼ねた不動産投資を行います。

最大のメリットは、サラリーマンという安定した属性を利用して融資を引いて高額な物件を購入することができること。不動産投資は購入する物件を担保に融資を引く事ができる特殊な投資法ですが、担保に加えてサラリーマンの信用を利用することが出来るので融資上有利です。

反面、二足のわらじを履く結果となり、会社の就業規則次第では違反とみなされるリスクが発生します。不動産投資は、法人で投資を行うことで税務上有利な場合もありますが、一般サラリーマンが自分で作った資産管理会社とはいえ、取締役に就任してしまうと問題となる可能性が高くなります。

■売り買いを繰り返す「事業タイプ」

3つ目は、プロの不動産投資家として、融資を利用して不動産を購入し、常に事業拡大していくタイプです。

事業としての不動産投資では、売却のメリットが高ければさっさと売却してキャピタルゲインを得ます。つまり、買い、所有、売りを繰り返していきます。そこに不動産に対する特別な想いはなく、数値を判断材料として、クールにビジネスを展開していきます。
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文=黒木陽斗

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