サラダ専門レストラン「Chopt」の異色のマーケティング戦略

Chopt創設者のColin McCabe(左)とTony Shure(右)(Photo by Tracy A. Woodward/The Washington Post via Getty Images)


このプロジェクトは注目を浴び、L.A.のゲティセンターやMoMa(ニューヨーク近代美術館)の関連施設でサラダ・ガーデン(サラダ野菜の菜園)のインスタレーションを行うまでになった。シャーマンのインスタグラムを見たシュ―アは、Choptと共通するテーマと方向性に共感して惚れ込み、同社の一員としてチームに加わって欲しいと彼女を説得した。

シャーマンは、Chop社の専任クリエイティブ・ディレクターとしての職を引き受け、世界を旅しながら「Salad For President」の活動を続けている。

Choptのニック・マーシュCEOは「レストランビジネスをスタートさせた当初、我々には明確なターゲット設定などなく、ただ美味しいサラダを提供したいという思いだけでした。しかし、その情熱は我々が想定し得なかった結果を生みました」と述べている。

テック系のカンファレンスをレストラン企業が後援するというのは珍しい。だが、イベントの指揮を執ったシャーマンにとって、それはごく自然な流れだった。彼女は以前、カナダのボップデュオのヨット(YACHT)のボーカル、クレア・エヴァンスを自身のブログ「Salad For President」にゲストとして迎えたこともあり、エヴァンスのレシピも同サイトで紹介している。

カンファレンスの開催にあたりシャーマンはChoptに対し謝辞を述べた。「Choptは単純に私を広告塔として使うだけでなく、私のアート活動を支援してくれています」

アートを支援する取り組みは、競合他社も考慮すべき成功モデルなのかも知れない。

編集=上田裕資

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