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2016.05.19

トランプの打倒ヒラリー戦略が明らかに──成功しない4つの理由

Mark Lyons / Shutterstock


─ヒラリーは不当な扱いを受けた側

彼女は公の場で恥をかかされた。政治的に最も大きな意味を持つのはその点だ。この経験によって、ヒラリーはさらに強くなったようにみえる。モニカ・ルインスキーとビルのスキャンダルが注目を集めている間(とそれ以前にも)、ヒラリーがビルの防戦態勢をがっちりと固めていたのは確かだ。そして、それは彼女の性格の問題だ。だが、自らの領域を守るための行動でもある。トランプの批判に効果はないだろう。

─トランプは「伝える人」としてつたない

ヒラリーは、その性格について攻撃を受けることが多い。彼女はクリントン(家の一員)なのだ。多くの人が彼女を嫌う。だが、その人たちがトランプを好きな訳ではない。ニューヨーク・タイムズの読者たちは、女性たちに対する過去のトランプのひどい態度についてまとめた長い特集記事も読むだろう。非常に個人的な理由や性別に基づいた攻撃をしてきたトランプの言動が知られることは、彼に有利に働くものではない。

─トランプは「政治的引力」に負ける

トランプは予備選に関するあらゆる従来の規則を迂回してきた。だが、今後は共和党員ではなく、より幅広く有権者たちに訴えていかなければならない。トランプにとっては難しいことだ。相変わらずニュースには取り上げられるかもしれないが、それはトランプ支持を意味するものではない。

トランプはほかのどの候補よりも、主流派に対する耳障りで疑わしい陰謀説を展開してきた。形勢が悪くなれば猛烈な勢いで、そうした主張への反撃を受けることになるだろう。

編集 = 木内涼子

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