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レタス栽培から始め、トマトやほうれん草も検討中

スプレッドによると、野菜工場の大規模化や異なる環境への応用は容易だが、黒字化を図るためには大量生産が前提になるという。利益を出すために必要な生産量は国によって異なり、光熱費や水道料金の水準によっても変わるという。

スプレッドはこれまで生産性の高さからレタス栽培に集中的に取り組んできたが、他の農産物を栽培することも可能だ。「葉野菜は比較的栽培が簡単なので、垂直農法に適している。今後は水菜やほうれん草などは展開ができると考えている。また、需要が高まっているトマトやパプリカの栽培の研究も検討の余地がある」とプライスは話す。

「我々は5年以内に日本で20から30程度の野菜工場を運営し、各工場で1日当たり2万〜3万個のレタスを生産することを計画しています」

農業の高齢化を克服し、新たな雇用を創出

日本では、スプレッドの他にもロボットを農業に活用している事例が少なくない。Nikkei Asian Review(ニッケイ・エイジアン・レビュー)によると、農業ロボットの導入が日本で進んでいる背景には、海外からの安価な農産物の流入や農業人口の減少などがあるという。

スプレッドは、オートメーションの推進は日本の農業を救う道のひとつになりうると考えている。最近報じられたように、日本の農業従事者の平均年齢は67歳と高齢化が進んでおり、このままでは農業全体が立ち行かなくなるだろう。

「我々の願いは、サステナブル・アグリカルチャー(持続可能な農業)を実現し、世界中で誰もが新鮮な野菜を栽培できるようにすることです。また、自動化した野菜工場によって野菜栽培のスキルや経験がない若い世代も農業に参入することができ、高齢化問題の克服にもつながります」(プライス)

しかし、ロボットには置き換えられない作業もあるという。野菜栽培を工程別に分析した結果、多くの作業において人間による手作業の方がロボットよりも効率的であることがわかったという。

「レタスの葉のトリミングや野菜の品質チェックのように人間の方が優れている作業もあります。ロボット野菜工場というとロボットが人から仕事を奪うというイメージもありますが、我々は新たな雇用を創出し、これまでにない農業のあり方を提唱していきます」とプライスは述べた。

編集=上田裕資

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