米国の全世帯数のおよそ3分の1に当たる約3,400万世帯(可処分所得が比較的多い世帯だと考えられる)がアマゾンのプライム会員に登録しているのだ。
最近の休暇シーズンにおけるネット販売の売上高のうち、アマゾンは全体の約60%を占めたとみられている。ネット販売市場における同社のシェアからみれば、驚くべき数字だ。
ネット販売事業の拡大を積極的に図るウォルマートにとって、この分野で批判を受ける事態は許されない。米国のネット通販第2位でおよそ135億ドル(1兆4,790億円)の売上高を誇る同社だが、アマゾンには大きく水をあけられている。また、ウォルマート全体の売上高のうち、ネット販売による売上高が占める割合は現在のところ、3%程度に過ぎない。
ウォルマートほどの規模を持つ企業には、さらに挑戦的な戦略が必要だ。だが、アマゾンが2日以内での配達を開始してからこれまでのところ、大きく状況を変えることができずにいる。