フリークアウト本田CEOのユニークなタイムマネジメント術

photographs by yOU(Yuko Kawasaki)


−そんなユニークなタイムマネジメント術が社員にも還元されているとか。

社員の皆さんがふたり以上でランチをするときは、それをミーディングとみなして、全額負担をしています。人がふたりいれば、アイデアや解決策が生まれてくるものなので、そこをフォローアップしたいと思って。もうひとつが「ゼロ駅ルール」といって、会社の近くに住んで徒歩で通勤する社員には、月に5万円まで補助しています。

−現在のフリークアウトは起業2社目ですが、前社との違いは何かありますか?

自己実現に近くなってきましたね。最初の会社は金銭的な面も含めて成功したいという気持ちが強かった。結果的にヤフーにM&Aで買収されて成功を収めたわけですが、もう一度「広告業界で技術力を武器にして何かをやってのける」ことを考えたときに、“最初に起業したときよりも5年経った今のほうがよりインパクトを与えられる!”という認識があったんです。それでスタートしました。

今は「ニューヨークやシリコンバレーから来るプレイヤーよりも、日本のほうがおもしろいものをつくれる」という自分の考えを証明したいという気持ちが強いです。グローバルでこうなると思われている未来と、少し違う未来をつくりたい。それこそが起業家資質なのではないかと僕は思います。

ほんだ・ゆずる◎1974年、千葉県 生まれ。2005年、コンテンツマッチ広告事業に特化したブレイナー社を創業。08年、同社をヤフーに売却するとともに、ヤフーにて開発部長を務める。10年、フリークアウトを設立、14年6月に東証マザーズに上場。

構成=堀 香織

この記事は 「Forbes JAPAN No.22 2016年5月号(2016/03/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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