テクノロジー分野で求職中? VR関連が狙い目だ

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バーチャルリアリティー(VR)は、テクノロジー業界の中でもより活気に満ちた、将来有望な新しい分野のひとつだ。近い将来、急速に拡大し始めるものと見込まれている。

主な関連企業はすでにその潜在力に着目しており、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOが特にこの分野に注力していることは広く知られている。同社は2014年春、20億ドル(約2,177億円)を投じてオキュラス・リフトを開発したオキュラスを買収。これは、VR分野の将来に対する確信の表れだといえる。

テクノロジー関連企業がVR技術を向上させようと、開発者やプログラマーの採用に力を入れ始めているのもうなずける。まだ初期段階とはいえるが、人材サービス業界はすでに、こうした雇用市場の新たなトレンドに気付いている。

米仏企業の求人が急増

そうした企業の一つが、サンフランシスコに拠点を置くスマートリクルーターズ(SmartRecruiters)だ。同社によると、VR関連の求人件数は2016年第1四半期だけで、すでに昨年一年間に出された募集の数を上回っている。現在のところ、求人の半数以上は米国企業によるもので、次いでフランス企業の募集が多いという。

こうした傾向について、同社CEOはフォーブスの取材に対し、「オキュラス・リフトの販売開始や、VRが主流を占める技術になりつつあることを受け、これまでゲーム関連企業の募集に占められていた求人がコンシューマー・エレクトロニクスやソフトウェアアプリケーション、その他のより幅広い分野に広がりをみせている」と説明。

「VRは新たな顧客経験価値の形態の一つ、ユーザーインターフェースの一つになりつつあるということだろう。今後より多くの人たちが、それぞれのビジネスアプリケーションにVRを活用する方法を見出していくと思われる」と述べている。

VR関連の仕事では、求職者の約47%がリンクトインを通じて採用情報を入手している。そのほかには、テキサス州オースティンの拠点を中心に世界中の求人情報を提供している求人サイト「インディード・ドットコム(Indeed.com)」を通じた採用が多数を占める(全体の17%)。同社サイトには、60か国以上から月間およそ1億8,000万人からのアクセスがあるという。

関連の求人件数は、全体としてはまだ比較的少ない数だが、インディードによればその数は明らかに増加している。2014年には求人100万件当たりわずか2件だったものの、現在は同18件となっており、約800%増加した。求職者の側からみると、関連の仕事を探している人は2014年には100万人当たり約1人だったが、現在では同19人に増加。約1800%増を記録している。

募集が出ているポジションは多岐にわたるが、中でも多いのは、コンピュータービジョン・マネージャーの求人だ。また、インディードを通じて現在、募集を行っている企業には、サムスン、グーグル、IBM、フェイスブック、アップル、インテルなどがある。

編集 = 木内涼子

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