日本の「回復力指数」は世界33位 企業進出先としての信頼度示す

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事業の拡大を目指して外国市場に進出する企業や起業家たちは、非常に複雑であり、かつ高いリスクを伴う戦いのに足を踏み入れることになる。ある国でビジネスを行うことは、別の国でそれを行うことと、必ずしも同じではない。

米ロードアイランド州を拠点とする保険会社FMグローバルはこのほど、企業が進出に向けて知りたいと思う各国・地域の「経済的安定性」、「サプライチェーンの質」、直面する可能性がある「リスクの質」に関する評価を実施。その結果から割り出したスコアに基づく「レジリエンス・インデックス(回復力指数)」を公表した。評価対象は世界130の国・地域で、各項目のスコアの算出においては、以下を考慮している(スコアはいずれも100点満)。

・経済的安定性──国民1人当たり国内総生産(GDP)、政治的リスク、石油依存度(原油価格・供給量の変化に対するもろさ)

・リスクの質と管理体制──自然災害発生の可能性、自然災害の種類、火災に対する危機管理体制

・サプライチェーンの質──汚職対策の程度、インフラの質、サプライヤーの質

日本は総合33位

全体としての評価が最も高かったのはスイスで、経済的安定性、リスク管理、サプライチェーンの質でそれぞれ、94.9、57.2、100を獲得した。日本はサプライチェーンの質で2位だったものの、総合では33位だった。各項目のスコアは66.7(経済)、6.5(リスク)、95(サプライチェーン)だった。

一方、最下位だったのは、経済的な安定性でスコアが「ゼロ」だったベネズエラ。ほかのスコアはリスク管理が24.1、サプライチェーンの質が2.3だった。

前年に比べて評価が大幅に向上したのは、共に順位を31ランク上げたアルメニア(52位)とカザフスタン(71位)だった。
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編集 = 木内涼子

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