コーネル大学人類生態学部の教授によれば、「共有が認知過負荷を引き起こし、それが、その後の課題への取り組みを妨げる」と考えられる。
「共有するか否か」による精神的能力の流出は、メッセージ一件当たりで考えれば小さなものだが、積み重なれば状況が変わる。1日のうちに(あるいは時間の単位で)、私たちがこうした決定を下す回数がどれだけに上るかを考えてみればよい。
これらの結果は、認知能力を必要とするその他のあらゆる事柄に対し、大きな損失がもたらされる可能性があることを示している。前出の教授は、「現実の世界において、学生たちはインターネット上で色々な情報を集め、そうした情報を交換している。その直後にテストを受ければ、成績に悪影響が与えられていることも考え得る」と話す。
私たちは実際に、いつも何も考えずに情報を共有しているのだろうか。こうした結果が、それを意味しているのかどうかはまだ分からない。だが、小さな精神的能力の流出が積み重なり、その他の事柄にも悪影響を与えるかもしれないという点は、興味深いところだ。
この調査結果は、ジャーナル「Computers in Human Behavior」(人間の行動におけるコンピューター)6月号に掲載される。