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I write about tech and lead the Forbes tech team in San Francisco

Avesun / Shutterstock

これまで電気モーターボートの代表格と言えば、ダフィーボートだった。その生みの親として知られるダフィー・ダッフィールドは、数十年もの間ダフィーボートを作り続け、年間数百隻を販売してきた。アメリカ中のヨットハーバーでは、ほろ酔い加減の観光客を乗せて時速8キロほどでゆったりと運行するダフィーボートの姿を見ることができる。

しかし最近、シアトルのスタートアップ、「Pure Watercraft(ピュア・ウォータークラフト)」の創業者アンディ・レベルが、電気モーターボート業界に革新をもたらした。ダフィーボートがゴルフカートか日産リーフのようなものだとしたら、レベルが生み出した製品は“モーターボート業界のテスラ”に例えることができる。

「アンディが開発した船外機は史上最高にクールで、たまらなくエキサイティングだ」とダッフィールドも絶賛する。この船外機は環境にも優しく、驚くほど静かだ。筆者はある晴れた朝にサンフランシスコ湾をクルーズしながらレベルにインタビューをした。当日船外機を取り付けたのは、大学の漕艇部やセーリング部のコーチが好んで乗るStill Water Design社製の27フィートのボートだ。

驚くほどの静かさ

全速力で走行し、カモメの泣き声やアザラシの吠え声が聞こえる中でのインタビューとなったが、普段と全く変わらぬ声量で会話をすることができた。まるで帆船がスムーズに滑走しているように静かなのだ。それに、帆船と違って急発進や急停止ができ、狭い場所でも自在に方向を変えることができる。遠方に古びたモーターボートが青い煙に包まれてアイドリングしているのが見えたが、恐らく周囲はエンジン音で騒々しく、ガソリン臭が立ち込めて海水には油膜が張っていたことだろう。

「モーターボートに乗り慣れている人にとって、通常の声量で話すことができるということは大きな驚きだ」とレベルは話す。51歳の彼は社交的で胸板が厚いがっしりした体格の持ち主で、幼少時代からモーターボートに乗ることが好きだったという。

レベルが創業したピュア・ウォータークラフトが製造しているのはボート本体ではなく、「Pure Outboard(ピュア・アウトボード)」という名称の船外機だ。黒色のモーターは一見通常の船外機と同じに見えるが、よく見るとガソリンエンジンと比べてパワーヘッドが狭くて細長い。色はマットブラック(艶消し黒)で、機内に持ち込めるスーツケースほどの大きさのバッテリー2台と接続している。

ダフィーボートや他の電気ボートに比べるとピュア・アウトボードはハイパワーで、40馬力ほどある。また、同じ馬力のボートよりも加速が速く、一気に時速32キロ程度まで到達する。レースや水上スキー用には物足りないかもしれないが、釣りには十分だ。

ピュア・アウトボードは主に、漕艇部のコーチが部員と並走するために使うボートや、テンダーボート(大型ヨットなどに積む小型ボート)、釣り船などへの搭載が想定されている。こうした用途に使われる9.9馬力から40馬力のエンジンはアメリカで年間約5万台販売されており、登録台数は200万台ほどある。

編集=上田裕資

 

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