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I write about mass-market retail.

米小売大手ターゲットの外観 (Photo by Justin Sullivan/Getty Images)

トランスジェンダーの人たちの公衆トイレ使用にかかわる政治的な問題、これらの人たちの権利、社会的道徳観──これらに関連する米小売大手ターゲットの最近の対応は、ケーススタディーの対象として興味深い。顧客重視の公開会社が、表面的にはなかなか見えてこない根本的な問題について、あえて自らの立場を表明した事例だ。

そして、目に見えている問題の背景にあるのは、ミレニアル世代と呼ばれる若者たちの存在だ。

同社は先ごろ、包括性を重視する方針を表明。来店者が自らの性別認識に一致したトイレや試着室を使用することを容認する考えを明らかにした。すると、これに反対する人たちは即座に不買運動を開始。方針の撤回を求めて署名した人の数はすでに、100万人近くに上っている。

だが、ターゲットがこうした要求に屈する気配はない。これは、性別やトランスジェンダーだけにかかわる問題ではない。企業が自社の中心的な顧客と将来の従業員の間に、ブランドとしての自らをどう位置づけるかという問題なのだ。そして、その顧客も従業員も、多数を占めるのはミレニアル世代になってきている。

「ミレニアル」は厳しく批判されてきた世代だ。ビジネス界のリーダーたちは自らリスクを背負って、この世代の若者たちを“除外”している。だが、いまだ明確に確立されてはいないものの、この世代の購買習慣の一部の特徴はすでに明らかになっている。そして、その中で最も重要なのは、社会的価値観と包括性が大きな役割を果たしているという点だ。

ミレニアル世代は2025年までに、労働市場の75%を占めるようになる。そして、コンサルティング会社デロイトの調査によれば、彼らが最重要視するものこそが、「包括性」なのだ。

彼らは包括性を、協調環境を支援するものだと考えている。協調環境とは、異なる考え方や視点を持った人たちに開かれた参加の機会が与えられていることを重視する環境だ。そして、個人の人格や行動に影響を及ぼす固有の要素を重視する環境でもある。この環境に対する考え方は、包括性を「代表」や「同化」という観点からとらえてきた年上の世代とは全く対照的だ。

包括性の定義も、ミレニアルと年上の世代では異なる。包括性は従来、「平等」と「統合」を反映するものとされてきた。しかし、現在の若者たちは文化やつながり、チームワークに影響を及ぼすものだととらえているほか、ビジネスに影響するものとさえ考えている。

編集 = 木内涼子

 

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