ビジネス

2016.05.06

躍進リクルートを支える「イノベーションの設計者」とは?

パディ・ミラー IESEビジネススクール教授(photograph by Jan Buus)


周囲の人々からアイデアを引き出し、組織全体の創造性を高める「イノベーション・アーキテクト」。こうした“設計者”には、ある共通点がある。それが、「5つの行動+1」だ。

彼らは、以下5つの行動を実践し、「あきらめない」のだ。
1. ビジネスに直結するアイデアにフォーカス
2. 独自のアイデアを探すために、外の世界とつながる
3. 当初のアイデアを見直し、必要に応じてひねる
4. 最も優れたアイデアを選び、それ以外は捨てる
5. 社内政治をかいくぐり、ひそかに企画を進める(ステルスストーミング)

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特に注目したいのが、(5)「ステルスストーミング」。誰だって社内政治は避けたいが、企画がどこかの段階でこの問題に直面する可能性がある。だからこそ、社内政治を理解することが重要。どれだけ素晴らしいアイデアであろうと、実現させられなければ所詮は“絵に描いたモチ”。イノベーションには夢や理想ばかりでなく、リアリズムが求められるのだ。

パディ・ミラー(Paddy Miller)◎IESEビジネススクール教授。専門は組織マネジメント研究。ハーバード大学などでも教鞭をとる傍ら、ブルガリやルフトハンザのコンサルタントとしても活躍。『イノベーションは日々の仕事のなかに』(邦訳:英治出版刊)など著書多数。

文=伊波浩美

この記事は 「Forbes JAPAN No.23 2016年6月号(2016/04/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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