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I write about innovation, lifestyle and luxury in China.

IVY PHOTOS / Shutterstock

25歳の女性が独身で居るのは珍しいことでは無い。しかし、中国の常識は違う。近代化と経済の高度成長が続く中でも、中国では結婚して母になることが女性の使命とみなされ、独身女性は“剰女(売れ残り)”として、批判の対象にされている。

その中国で、米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の化粧品ブランドSK-IIが公開した独身女性を勇気づける動画広告が、急速に拡散し、反響を呼んでいる。

4分のドキュメンタリー仕立ての動画は、数人の“剰女”に焦点を当てている。彼女たちは率直かつ感情的に、独身でいることの苦悩を語る。両親を失望させることへの罪の意識と悲しみ、キャリアへの誇り、そしてリアルな恋愛を探し求める苛立ち。その姿は、多くの若い中国女性が経験する居心地の悪さの縮図である。ある女性は隣に座る母親が「彼女は平凡な容姿をしている。そんなに美しくないから、売れ残っているのだ」と言うのを聞き、目に涙をためる。見ている方も胸が張り裂けそうになる

人生と立ち向かう独身女性を応援

動画は女性が経済力を身に着けて自立していく姿と、時代遅れの“安定”の観念や価値システムを対比させ、家父長的な中国の価値観を描く。

それでも変化の兆しは芽生えている。世界中の女性たちにエールを送るSK-IIの「#changedestiny(運命を変えよう)」プロジェクトの一環のこの動画は、SNS微博(ウェイボー)の公式アカウントで2万回以上再生され、4,000以上の“いいね”がついた。SK-IIトップのマークス・シュトローベルはBBCのインタビューで、「自身の運命を切り開こうとする女性を励まし解放するためのグローバルキャンペーンだ」と説明した。

「小さな一歩だが、この問題を正面から議論するための適切な取り組みと思う」とシュトローベルは言う。結婚を願う親からのプレッシャーにさらされている26歳のホワイトカラー、アイビー・ジャーは動画に共感する一人だ。「SK-IIがこの問題を取り上げてくれて嬉しい。動画にはリアルで力強いメッセージが込められている」

動画は涙なしでは見られない内容だが、救いのあるラストで幕を閉じる。独身女性と彼女の両親たちは、親が独身の子供たちのプロフィールを貼って結婚相手を探す場所として有名な、上海の人民広場にあるお見合いコーナーを訪れる。そこで両親は、娘たちの写真を目にする。そこにはお決まりのプロフィールの代わりに、彼女たちのメッセージが添えてある。「私は結婚のための結婚をしたいのではない。そのような生き方は幸せではない」

「これはまさに私の気持ちだ。妻である前に女性なのだ。自分の両親や身の回りの人たちと、そんな気持ちをもっと話し合うことが必要だ」とジャーは語った。

編集=上田裕資

 

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