フルクラム・エンジンを使えばコストを大幅に下げることができる。結果については、フェデックスなど複数の企業が過去2年にわたってフィールドテストで実証済みだ。ライトは、自社のパワートレインを導入することで、用途によって燃料の消費量を2分の1から3分の2に減らすことができると推定している。排出する温室効果ガスも、ライトスピード製の車両の方が通常のバッテリーのみの車両よりもクリーンだ。
ライトスピードと契約したNZ Busはニュージーランド最大の都市バス会社で、国内全域で1,000台以上を運行している。ライトスピードにとって初の米国外での提携でもあり、両社に大きな恩恵をもたらすことになる
。地理的に孤立しているニュージーランドは、石油や天然ガスの輸入コストが米国の3倍かかるため、運営コストの節減は米バス会社と比べて大きな意味を持つ。またこの契約によって、2016年から本格的な生産を始めたばかりのライトスピードのビジネスに大きな弾みがつく。
こうした大型車両の市場規模は自動車市場全体のごくわずかではあるが、大型車両は都市部を頻繁に走行している。それゆえ、環境面への効果では、日産のセントラをリーフに、あるいはプリウスをプラグイン・ハイブリッド型に替えるよりも、ずっと大きな効果が得られる可能性があるのだ。