その1 先導型のリーダー
このタイプの人物は、自分がリーダーであるという自覚がきわめて強く、すべての人に自分の思い描く“向上”を遂げて欲しいと考えている。そのために自らもに1日18時間働き、ハードルを上げ続けるようなタイプだ。
一見、企業にとっては素晴らしいリーダーだ。だがこのタイプはスタッフを閉口させる傾向にあるし、周りが自分の掲げる高い基準を満たさないと苛立ちや失望を覚える。そのためすぐに両者の関係が悪化しかねない。こうした姿勢は従業員の間に混乱を招きやすく、企業の調和にとっても良くない。
その2 高圧的なリーダー
ユニコーン企業になることの副作用のひとつが、増長や思い上がりだ。10億ドルを超える価値の企業を経営することは、確かにすごい。
よって、高圧的なリーダーは自分に誇りを持ち、自分が一番“分かっている”と感じている。それが頭でっかちなアプローチを招く。下から新しいアイデアが出てくるかもしれないのに、下の者は自分に従っていればいいのだと、聞く耳を持たずに潰してしまうのだ。
すると革新のペースが落ち、終わりを迎えてしまうまで長くはかからない。リーダーのアイデアは尽き、従業員はアイデアが浮かんでもそれを報告しなくなるからだ。
結論として、ユニコーン企業のリーダーにとって重要なのは“集中して取り組むこと”だ。彼らは投資家やフェイスブックの反応ばかりを気にして、本当に大切なことー自社製品を成功させることーに集中していないのだ。さらに彼らは、自分の企業がユニコーンであること、そして企業価値がばかばかしいほど高いことで傲慢になっている。
とはいえ、これを変えることは可能だ。自分のリーダーとしてのスタイルが、ほかの人々にどう受け止められるかをよく検証するのだ。その結果として得られる発見は、気分のいいものではないかもしれない。だがそこから、何を変えるべきかが見えるだろう。