しかし、J.P.モルガンのあるアナリストはこうした戦略について、「立場の弱さ」から、「現状に屈するやり方だ」と言えると指摘している。米金融業界はすでに、一連の販促活動をやめたらチポトレがどうなるのかという点に疑問の目を向けている。
コーエン&カンパニーも、「クーポンの発行は客足を取り戻すための糸口であり、短期的な戦略だとみている。持続可能なものではない」との考えだ。
ただ、アナリストらの間には、「こうした方法で来店客数を増やさなければ、チポトレが以前のような勢いを完全に回復するのは困難だ」との意見もある。
一方、チポトレがマーケティングに費やす金額がどの程度になるかについて、詳しく調べようとする動きも出ている。同社も認めているとおり、販促活動強化のために資金を注ぎ込めば利益がむしばまれ、「ダブルパンチ」を受ける危険性もあるのだ。食品の取り扱い方法の改善に向けた対策費も、多額に上っている。
チポトレの既存店売上高は昨年11月、16%減少した。その後も減少が続き、今年1月には36.4%、2月には26.1%減を記録した。また、同社の株価は昨年秋以降、およそ50%下落している。