「子供向けウーバー」のシャドルが廃業 資金調達に頓挫

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ウーバーの競合、シャドル(Shuddle)は1年前、シリーズAラウンドで約1,000万ドル(約10億9,000万円)の資金調達を行ったが、ここにきて追加の資金調達に頓挫。サービス停止に追い込まれた。

バーンレート(資本燃焼率)が高いスタートアップの資金調達環境は厳しさを増しており、成功を楽観視して参入したウーバー型の企業は、次々に廃業に追い込まれている。シャドルは「多忙な親に代わり子供を送迎する」というサービスで注目を集めたが、4月15日にサービスを停止した。創業から2年足らずのことだ。同社のCEO、ダグ・アレイ(Doug Aley)は声明で次のように述べた。

多忙な親に代わり子供を送迎するサービス

「ニュースで日々報じられているとおり、資金調達環境は非常に厳しい状況です。継続的な成長のため、投資家の協力を得て資金調達に尽力して来ましたが、事業継続に必要な資金を調達することができませんでした」

シャドルを創業したニック・アレン(Nick Allen)は、ライドシェアサービスの先駆けであるサイドカー(Sidecar)の共同創業者であり、元CFOだ。ウーバーとリフトにシェアを奪われたサイドカーは昨年12月にサービス停止を宣言し、その技術と人材を米ゼネラル・モーターズ(GM)に売却した。

シャドルの従業員数は32名。同社はサンフランシスコのベイエリアで6万5,000件以上の乗車数を記録し、ビジネスは過去6ヵ月で50%以上成長していた。昨年8月には一人当たりの料金を引き下げるため、相乗りサービスも導入していた。

編集=上田裕資

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