ビジネス

2016.04.27 10:00

リフォーム業界の異端児、Build.comを生んだ奇妙な社訓

Build.comのクリス・フリードランド共同創業者兼CEO / photograph by Timothy Archibald

ハウズやピンタレストなど、オシャレな内装の参考になるサイトがいま、世界中で人気を集めている。だが、家庭用部品販売サイト「Build.com」のクリス・フリードランドCEO(34)は不敵に笑う。「彼らは人々の妄想をかき立てるだけ。その点、僕らは消費者と関係を築き、結果を出しているよ」

確かに、同社は“結果”を出している。カリフォルニア州チコに拠点を置くBuild.comの昨年の売り上げは5億2,500万ドル(約600億円)。前年比16%増である。2006年に英部品大手ウーズレーの傘下に入った後もCEOを務めるフリードランドは巧みに同社を育ててきた。

社風は一風変わっている。採用試験では相手を試すためにわざと圧迫面接をしたり、お祭りで人を採用したり。社員は机でカエルを飼い、コピー機の近くには「印刷する前と、同僚と寝る前にはよく考えること」という社訓が掲げられている。

自由度の高さは、地元の大学生をも魅了する。フリードランドいわく、「オレは、チコの学生にとっては“イーロン・マスク”だからね」。

クリス・フリードランド◎家庭用部品販売サイト「Build.com」の共同創業者兼CEO。カリフォルニア州立大学チコ校のコンピュータ科学修士課程に在籍中の2000年に友人と同社を創業。06年、同社を英部品販売大手ウーズレーに売却後も、CEOとして同社を率いる。地元チコ在住の学生や主婦を積極的に雇うなど、郷土愛が強いことでも知られている。

文=フォーブス ジャパン編集部

この記事は 「Forbes JAPAN No.21 2016年4月号(2016/02/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事