デュガンはフォーブスの取材に、フェイスブックの上層部は新組織Building 8の活動に数億ドルを投資することをコミットしたと述べた。「研究開発に意欲的に取り組み、これまでにない革新的なプロダクトを生み出していきたい」とデュガンは抱負を述べた。
デュガンの退職は、グーグルにとって大きな損失だ。彼女にグーグルを退職した理由を尋ねたが、コメントを得ることはできなかった。グーグルからフェイスブックに移籍した女性幹部としては、現フェイスブックCOOのシェリル・サンドバーグが挙げられる。サンドバーグはグーグル在籍中の2008年、マーク・ザッカーバーグCEOにスカウトされて転職した。
元グーグルの大物女性幹部をリーダーに抜擢
デュガンは、2009年に女性として初めてDARPAの局長に就任した。DARPAはGPSやステルス戦闘機、インターネットなどの開発につながる研究を行ったことで知られる。デュガンが専門とするのは、科学技術のブレークスルーと実用性を兼ね備えた革新的な製品の開発だ。
彼女がDARPAで磨いた製品開発の手法は、テック業界の研究所の多くが抱える課題を克服するのに効果を発揮するだろう。これらの研究所は科学技術のブレークスルーに重点を置くため、開発した製品は実用性に欠けることが多い。
この実情についてデュガンは、「最高のプロダクトを作ろうと試みたプロジェクトの多くが大失敗に終わっている」と話す。彼女はDARPAとグーグルで先端科学を製品開発に応用するRapid Product Development(迅速な製品開発)チームをリードし、積極的に産学連携を推進してきた。これらのプロジェクトでは、成果を挙げるまでに通常2年の期限が設けられていたという。
「テック業界ではこのような製品開発の手法はまだ新しい。グーグルでは素晴らしい成果を挙げることができ、このアプローチが効果的であることを確信している」と彼女は話す。
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