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2016.04.19

未来の金融を担うプレーヤー!「フィンテック注目株50」後編

[左から]Chris Larsen リップル創業者、Wences Casares ザポ共同創業者、Douglas Merrill ゼスト・ファイナンス創業者 (photograph by Christian Peacock)


IEX(IEX)
私設取引プラットホームの運営会社の一つ。高頻度取引への対抗手段として設立された。創業者のBrad Katsuyamaは、作家マイケル・ルイスの『フラッシュ・ボーイズ 10億分の1秒の男たち』(文藝春秋)に、ヒーローとして登場することでも知られている。
拠点:ニューヨーク
共同創業者&CEO:Brad Katsuyama(37)
資金調達:Spark Capital、Bain Capital Venturesなどから1億ドルを調達

Plaid(プレイド)
フィンテック企業に対して、銀行口座やクレジットカードのアカウントに接続するための技術を提供。同社のサービスを利用している顧客には、本特集でも取り上げたMotif、Betterment、Wealthfront、Digit、Venmo、Acornsなどが含まれる。
拠点:サンフランシスコ
共同創業者&CEO:Zach Perret
資金調達:NEA、Google Ventures、Spark Capitalなどから1,530万ドルを調達

Level Money(レベルマネー)
モバイル対応の予算編成アプリ。日、週、月単位で利用可能な金額を提示し、家計を可視化できるようにしているのが特徴。100万ダウンロードを達成。2015年1月に、キャピタル・ワンに買収された。キャピタル・ワンの取得金額は公表されていない。
拠点:サンフランシスコ
創業者:Jake Fuentes
資金調達:Kleiner Perkins、Citiの前CEOであるSandy Weillから700万ドルを調達

Premise Data(プレマイズ・データ)
30カ国に情報網を持ち、各国の経済動向やリアルタイムの情報を提供している。同社のサービス導入事例として、公的機関では世界銀行や国連、民間企業としては、ブルームバーグ、スタンダードチャータード銀行などがある。
拠点:サンフランシスコ
共同創業者&CEO:David Soloff
資金調達:Google Ventures、Andreessen Horowitz、Social Capital、Valor Equity Partnersから6,650万ドルを調達

R3CEV(R3CEV)
ブロックチェーン技術を提供するスタートアップ。ブロックチェーンの派生技術を活用したコンソーシアムを主導。共有可能で、かつ強固な分散型元帳の開発を目指している。ここには、バークレイズ、UBS、クレディ・スイス、JPモルガンといったアメリカの9大銀行のほか、日本からもメガバンクが参加。世界有数の金融機関が集まる、世界的なプロジェクトに発展している。
拠点:ニューヨーク
創業者:David Rutter(53)

Riskalyze(リスカライズ)
金融とITの領域で起業家としてキャリアを積んできたAaronKleinが2011年に立ち上げたのが、Riskalyze。同社が提供するのは、ファイナンシャルアドバイザーのためのソフトウェア。クライアントのリスク耐性を定量的に評価し、最も適したポートフォリオを作成し、クライアントに提案するための助けとなる。
拠点:カリフォルニア州オーバーン
CEO:Aaron Klein
資金調達:エンジェル投資家から400万ドルを調達

Xapo(ザポ)
主に富裕投資家を対象にしたビットコインの銀行を運営。ビットコインのデビットカードを発行している。また発展途上国の顧客がオンラインで買い物するためのデジタルウォレットも提供している。
拠点:カリフォルニア州パロアルト
共同創業者&CEO:Wences Casares(41)
資金調達:Benchmark Capital、Greylock Partners、Ribbit Capital、Jerry YangとMax Levchinから4,100万ドル
企業価値:1億2,000万ドル(推定)

WorldRemit(ワールド・リミット)
ソマリランド出身の起業家が、移民労働者の国際送金ニーズに対応しようと起業。モバイルアプリを活用した国際送金サービスを提供。200ドルの送金に対し、既存の金融機関は8%程度の手数料を受け取っていたが、同社は2〜3%程度の手数料で送金できる、低コストが強み。
拠点:ロンドン
創業者&CEO:Ismail Ahmed
資金調達:Accel Partners、Technology Crossover Venturesから1億4,700万ドルを調達

Robinhood(ロビンフッド)
株式の売買手数料を無料にした画期的な株式取引用アプリ。通常、株式の売買には取引ごとに手数料がかかるが、Robinhoodは、オンライン取引サービスの取引高に応じて、取引所側からインセンティブなどを受け取ることによって売り上げを確保する。
拠点:カリフォルニア州パロアルト
創業者:Vladimir Tenev、Baiju Bhatt
資金調達:Google Ventures、Andreessen Horowitz、俳優のJared Leto、Snoop Doggから6,600万ドルを調達

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ジャネット・ノヴァク、マット・シフリン = 構成 サマンサ・シャルフ、ローラ・シン、ローレン・ゲンスラー、マギー・マクグラス = 取材 クリスチャン・ピーコック = 写真 松岡智美 = 翻訳

この記事は 「Forbes JAPAN No.21 2016年4月号(2016/02/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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