1位はネットワーク・エンジニア、給与水準が大幅アップしたIT職トップ5

Turnbull / gettyimages

テクノロジー界の雇用市場は競争が激しく、雇用主たちは今よりもう少し給与を払ってでも、スキルの高い有能な人材を欲しいと考えている。

これは、総合人材サービス会社ランスタッド(Randstad)が先日発表した報告書が指摘するもので、同書によると、2014年から2015年にかけて多くのIT職で著しい給与の増加が見られた。より多くのノウハウや資格が必要なことから、企業にとってより重要な仕事と見なされたことがその理由のようだ。

同報告書のデータによれば、給与中央値の上昇幅が7.21%と最も大きかったのは、ネットワーク・エンジニア。米国では年収平均93,000ドル(約1,015万円)が当たり前とされている職種だ。同時期の米国全体での平均給与上昇幅が3%であるから、その2倍以上となる。

ランスタッド・テクノロジーズの採用担当ディーノ・グリゴラカキスによると、その給与引き上げの大きな要因はセキュリティーの問題にあるという。「ネットワーク・エンジニアは企業のネットワーク設定を行い、ユーザー同士のつながりなど全てがうまく機能するようにするのが仕事だ。この特に5年でクラウド・コンピューティングが台頭してきたため、各企業はその他のクラウドサービスとも一体化している」とグリゴラカキスは指摘する。

そうしたクラウドサービスを利用するためには、ユーザーたちはファイヤーウォールの“外”に出なければならず、ネットワーク・エンジニアはこれまで以上にセキュリティを強化し、またそのためのスキルを学ばなければならない。そしてこの分野での資格や経験を持つエンジニアはより需要が高く、高い給与を要求することができる。

同時期に給与が著しく上昇したもう一つのIT職は、ソフトウェア・エンジニア。彼らの給与中央値は5.48%上昇し、現在、同職の平均年収は約90,000ドル(約983万円)となる。給与アップの理由として考えられるのは、モバイル技術への移行だとグリゴラカキスは言う。

「モバイルアプリの開発には今も大きな需要がある。大手企業のほとんどはPCからアクセスできる素晴らしいウェブサイトを持っているが、それをiPadやiPhone、スマートフォンなどのモバイル機器からも見られるようにする必要があるし、またそうしたいと考えている。そしてそのためには、ソフトウェア開発ツールのコードを書き直して、新しいサイトをつくらなければならない」それを行うスキルや資格を持つ開発者は引っ張りだこになり、雇用市場でより価値のある存在になるのだ。
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編集=森 美歩

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