米誌「ハーバード・ビジネス・レビュー」に最近掲載された記事「ミレニアル世代が本当に仕事に求めているもの(What Do Millennials Really Want From Work)」によると、ミレニアル世代が“変わっている”という定説は、あまりあてにならない。
「逆に、仕事に対する姿勢や価値観という点では、どの年代の従業員もあまり変わらないと示唆する証拠が増えている。年代による差があっても小さなもので、それはいつの時代も若手とベテランの間にあったものだ」と同記事の著者は指摘する。
企業にとって、これは何を意味しているのか。それは企業によって異なる。次にあげる4つを既に実践しているならば、何も変える必要はない。
■従業員を第一に考える
どこの企業も口にする「従業員が一番大切な資産」という言葉。だがそれが本当なら、株価が下落を始めた途端にリストラをする企業がこれほど多いのはなぜだろうか。企業はそれよりも、人的資源を守りつつ収益を増やす方法を模索すべきでは?
■目的を重視する
“ミレニアル世代は仕事に目的を求める”とよく言われる。だがそれは世代一般というより、喜びを見出す努力を怠っている人や、うまくいっていないときにリスクを恐れて新しいことに挑戦しない人のことだ。
飢餓削減に向けた活動をする米団体Greater Boston Food Bankのキャサリン・ダマートCEOに話を聞いたところ、同団体の幹部は全員、“目的”を求めて彼女の元にやってきたというが、その中の誰ひとりとしてミレニアル世代ではなかったという。ここから分かるのは、目的意識はミレニアル世代が特有のものではなく、仕事をするほとんどの人にとって重要なものだということだ。