ボット開発者向けキットも提供開始
フェイスブックは、開発者らが独自のボットを作成できるソフトウェアの提供も開始した。作成したボットはフェイスブックの承認を受けた後、公開可能になる。
フェイスブックはニュースフィード広告の広告主たちから収益を得る。出稿元企業のボットがユーザーと会話する場合、利用料を徴収する。フェイスブックのボット・エンジンを用いれば、ボットの構築は比較的簡単に行えると、メッセンジャー部門主任のマーカスは説明した。
「開発者はまずボット・エンジンに会話のサンプルを読み込ませます。すると、ボットがAIやマシンラーニングの力で会話のバリエーションを生み出すのです。時間の経過とともに会話はより自然なものに磨き上げられます。ボットの作成のために、特別なプログラムを書く必要はありません」とマーカスは述べた。
ボットのビジネス利用に関してはフェイスブックに先行する例もある。ユーザー数2億人のメッセージアプリKikは4月8日に19のブランドを用意して独自のボットストアを開設した。1億人が利用するメッセージアプリTelegramにおいても、既に数千のボットが稼働している。
KikやTelegramで重要な位置を占めるのが“ボットストア”だ。ストアには様々な役割を持つボットが掲載されており、ポーカーゲームを楽しんだり、ファッションのアドバイスを受けたり、天気情報を入手することが可能だ。
フェイスブックのボットが、月間9億人以上のメッセンジャーのアクティブユーザーの全員に歓迎されるかどうかは定かではない。利用者らがボットを迷惑なスパムだと受け止める可能性もある。
マーカスはプレゼンでボット内の目立つ位置に、ブロックボタンが表示されることを強調した。「メッセンジャーをどう利用するかはユーザーの手に委ねられています。コントロール権はユーザーの側にあるのです」と彼は述べた。