中国ファーウェイ、高級化路線へ PRにスーパーマン俳優起用 

スーパーマンを演じた俳優ヘンリー・カヴィル (Photo by Anthony Harvey/Getty Images for Huawei )


中国でのシェアはアップルと同等

Counterpoint Researchの調査では、ファーウェイの昨年の中国でのマーケットシェアは14.3%に拡大し、アップルと同数に並んだほか、シャオミの14.9%を射程に捉えた。さらに、Strategy Analytics dataによると国際的な出荷台数でファーウェイはサムスン、アップルに次ぐ3位を確保した。

4月6日のP9の発表会で、ファーウェイビジネスグループのチーフエグゼクティブ、リチャード・ユーは、今年の販売目標を300億ドルと明かし、昨年より10億ドル多い30億ドル超を研究開発に投じる計画も示した。

ファーウェイは2、3年で世界第2位のスマホメーカーになり、2021年にはサムスンから王座を奪取する野望を持っている。同社広報担当者も、フォーブスの取材に対し「私たちは世界の消費者から最も愛されるブランドになりたい」と返答した。

しかし、アナリストたちは、数年前にスマホを作り始めたばかりのファーウェイが世界のリッチな消費者に受け入れられるまでにはまだ時間がかかると見ている。ファーウェイは中国では既にハイエンド端末のメジャーブランドになっているが、米国への参入を制限されている現状では、今後のメインターゲットを欧州に据えるしかない。ファーウェイは中国の安全保障部門との関係を疑われ、米国では今もビジネスの大部分で排除されている。

一方、Canalysのポンは、ファーウェイのハイエンド端末への取り組みを「グループの財務と技術を強化するうえで、プラスになる」と評価する。「中国の全てのスマホメーカーの中で、ファーウェイだけはハイエンドマーケットへのこだわりを持ち続けている。その技術はスマホの性能向上に貢献するだろう」

編集=上田裕資

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