リストに登場するメンバーは14地域にまたがり、最大勢力である中国・香港からは14名。インドからは8名。タイからは5名。日本からは4名。シンガポール、オーストラリア、インドネシア、ベトナムが各3名。韓国、フィリピンが各2名となった。
日本からはDeNA創業者の南場智子、大塚家具社長の大塚久美子、アート引越センター創業者の寺田千代乃、トレンドマイクロ株式会社CEOのエバ・チェンらが選ばれた。
50名のメンバーの約4分の一はテクノロジー領域の人物だ。中国のアリババ傘下の金融サービス企業、アント・フィナンシャルのルーシー・ペンは、女性CEOとして評価額500億ドルの同社を率いている。中国からは政府や軍でシェア80%を誇るインターネットセキュリティ企業、 Venustech創業者のJane Yanもリスト入りを果たした。
小売業界でも女性の活躍は目立っている。タイのSiam Piwatを率いるChadatip Chutrakul や、韓国のアパレル企業E-Landの女性会長であるSky Park、ニュージーランドで教育出版を手がける女性起業家、ウェンディー・パイらが選出された。
今回のリストは様々なビジネス分野で女性の存在感が高まりつつあることを示しているが、ジェンダーギャップの溝は依然埋まっていない。国際会計事務所グラントソントンのデータによると、世界36か国の「経営幹部の女性比率」の平均は24%。女性を経営幹部に起用しない企業は全体3分の1に及んでいる。
フィリピンでは39%の企業が女性を幹部に起用しているが、日本は最下位で7%となっている。
インドのICICI銀行でCEOを務めるChanda Kochharは、今回で5度目のリスト入りを果たした。彼女の銀行では幹部が出張する際、小さな子供らを経費で同行させることを認めている。また、子を持つ両親は1年間、リモートワークで自宅から業務をこなすことが可能だ。