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トルコのアンタルヤで1カ月前に開催された「スタートアップ・ターキー」に参加した際、筆者はイスラムの人々向けのSNS、ムスリムフェイス(Muslimface)の共同設立者兼CEOのShoaib Fadie氏に出会った。

このサイトはSNS機能のほかに、礼拝時間の通知や求人広告、至近のモスクの位置情報を得るツール、さらに「配偶者探し」の機能も提供している。ピュー・リサーチセンターによると、2010年には16億人だった世界のムスリム人口は2030年までに22億人に増加する。Fadie氏のプロジェクトは、スタートアップの観点からも、社会的意義においても理に適っている。

ムスリムの人々のニーズはフェイスブックやツイッターで、十分に満たされているとはいえない。「ムスリムに対する偏見やアルコール関連のコンテンツ、露骨な性的画像など、有害なコンテンツにいつ触れてしまうかわかりません」とFadie氏は言う。

「友人」として追加できるのは同性のみ

ムスリムフェイスは著名な学者らのアドバイスも得て、イスラム教の戒律を順守した運営を行っている。例えば、このプラットフォームでは「友人」として追加できるのは同性のみだ(近親者は例外とする)。また、「配偶者探し」機能ではこれまで、カナダと湾岸諸国出身の2組のカップルの誕生を支援した。Fadie氏が続ける。

「現代のムスリム人口の60%は29歳以下です。不幸なことに、彼らは自分たちの宗教について歪曲された不正確な見方をして育っています。自分たちの宗教や文化の美しさを祝福するソーシャル・ネットワークが必要です」

不適切な投稿が表示されないよう、モニタリングやフィルタリングも行っており、「クリーン・スピーク」として知られるサードパーティー製のツールを実装しているという。

「私たちはユーザーやプロファイルの追跡はしていません。これは単にキーワードであるフィルターと違反行為に関わることでしかありません」

スタートから6カ月、ムスリムフェイスのユーザー数は60万人程度という。現在、同社は次の成長の機会を模索し、モバイル用アプリの立ち上げも計画中だ。Fadie氏は資金調達を行い、機能の増強やマーケティングを行い、今後6~8カ月で1,000万人レベルのユーザーを獲得する計画を練っている。

編集=上田裕資

 

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