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2016.04.04 16:31

スマホ市場で急伸のファーウェイ、消費者向け売上高が73%増

(Photo by Sean Gallup/Getty Images)

中国の通信機器メーカー、ファーウェイ(華為技術、Huawei)は4月1日、2015年のスマートフォン世界市場における同社の業績を発表、消費者向け部門の売上高が、前年比73%増の199億ドル(2.2兆円)に上ったことを明らかにした。郭平(Guo Ping)副会長によると、2016年末までの同部門の売上高は、300億ドルに達する見通しだ。

調査会社IDCによれば、深圳を拠点とするファーウェイの同部門の世界シェアは7.4%。世界第3位にはつけているものの、1位のサムスン(22.7%)、2位のアップル(16.2%)に大きく水をあけられている。一方、ファーウェイの2015年の出荷台数は前年比44%増加しており、上位5社の中で最大の伸びを記録した。競合する中国のレノボ・グループ(聯想集団、Lenovo Group)やシャオミ(小米科技、Xiaomi)がファーウェイをしのぐ売り上げを達成できる可能性は、低下し続けている。

世界市場での携帯電話の出荷台数を四半期ごとに発表しているIDCのメリッサ・チャウはファーウェイについて、「世界市場での多角化に成功した数少ない中国企業であり、出荷する製品の半数近くが外国向けだ」と指摘している。ファーウェイの売り上げはこれまで、大半が廉価版の携帯電話が占めていたものの、2015年には中~上位モデルが出荷台数の30%超を占めた。

一方で、同社が今後、アップルやサムスンなどに脅威を感じさせる存在になるためには、収益性の高い米国市場で消費者の人気を勝ち取らなければならない。だが、ファーウェイは現在のところ、同市場ではほとんど存在感を示すことができていない。米国は国家安全保障上の懸念から、ファーウェイのネットワーク機器市場への参入を事実上、認めていない。

2015年のファーウェイの売上高を事業部門別でみると、キャリア向けが最も多く、売上高全体の60%に当たる608億ドル(約6.8兆円)だった。また、企業向けは44%増えて43億ドルだった。年間純利益は、33%増の57億ドルだった。

編集 = 木内涼子

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