チポトレとアップルは評価向上に期待
このほかRIは、今後にスコアの上昇が見込める企業として、メキシコ料理チェーンのチポトレとアップルの2社を指摘した。チポトレは今回の調査では、すべての項目で前回調査から評価を下げており、総合点は74.2から55.7に下落した。チポトレでの食事を他人に勧めるかという質問に対し、「イエス」と答える人は68%から37%に減少。病原性大腸菌やノロウイルスの感染問題と、2016年2月に一部の店舗を一時閉鎖したことが大きく影響した格好だ。
一方、アップルは過去2回の調査でも、上位100社に入ることができていない。今年の総合点は73.5だった。評価が低いことについてRIは、消費者が同社について理解できないことが多いためだと指摘している。多くの人は、アップルの製品以外についてほとんど何も知らないのだ。
同社の職場環境については41%、統治状況については24%の人が、「よく分からない」と回答している。また、市民性についても33%が、同様に答えた。アップルが評価を上げるためには、消費者とのコミュニケーションの取り方を改善する必要がありそうだ。
各企業が「評判」を気にする理由は何だろうか? 評判の良い企業は、消費者のことを考えていると受け止められている企業であり、多くの消費者は他人に対し、そうした企業の製品やサービスを勧めるものだ。そして、それは売り上げの増加につながる。
RIによると、ある企業に関する同社のスコアが5ポイント上昇れば、消費者がその企業を他人に勧める可能性は6%上昇する。総合スコアが80以上の企業の場合、調査対象の消費者84%が、同社の製品やサービスを他人に勧めるとしている。しかし、70~79の企業なら、勧めてもらえる可能性は49%にまで大きく下落する。