ビジネス

2016.04.03

経営の新指標「モチベーションインデックス」とは?

Robert Kneschke / shutterstock


モチベーションと将来利益の関係性

組織診断サーベイを実施した企業の「モチベーションインデックス」と、組織診断サーベイを実施した「次年度の利益の伸び率(図3)」についての連関を分析した結果、それらに高い相関性が読み取れた。

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また、私自身の肌感覚としても、「モチベーションインデックス」の向上は、「事業戦略の実行度合いの向上」と共に、「退職率の低下」「生産性の向上」「顧客満足度の向上」などに大きく寄与し、結果として利益の伸長につながるように感じられた。

組織にも「成果指標」が必要

加えて、「前回のサーベイ実施からの期間」と「前回からのモチベーションインデックスの増減」についての連関を分析した結果、「短いサイクルで組織診断サーベイを実施している企業ほど、モチベーションインデックスが向上している」ことが読み取れた。

特に、半年以内で組織診断サーベイを実施している企業は多くの場合、モチベーションインデックスを単なる「現状把握」としてだけではなく、「成果指標」として活用している。

事業におけるP/Lなどの各種KPIと同様に、項目別や部門別にモチベーションインデックスについての目標設定をし、進捗管理をすることにより、スコアアップに成功している。

麻野耕司◎リンクアンドモチベーション執行役員。2003年に同社へ入社後、大手企業向けコンサルティング業務、人事マネジャー、社長室マネジャーを経て当時史上最年少で中小ベンチャー企業向けコンサルティング事業の執行役員に就任。13年からベンチャー企業向け投資事業を始め、複数の社外取締役、アドバイザーを務める。『すべての組織は変えられる 好調な企業はなぜ「ヒト」に投資するのか』(PHPビジネス新書)が好評発売中。

文=麻野耕司 / リンクアンドモチベーション

この記事は 「Forbes JAPAN No.22 2016年5月号(2016/03/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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