米国では2014年、NBCテレビが女子サッカー選手のがん発症と人工芝に使われるゴムチップの関連性について報じた。人工芝の上でプレーをしていた学生たちが全米各地でがんを発症。大半はリンパ腫や白血病など、血液のがんを罹患したという。
NBCはまた、「人工芝の危険性について繰り返し報じてきたが、連邦規制当局はほぼ沈黙を貫いている」と批判。これを受けて、米下院エネルギー・商業委員会は環境保護局(EPA)の担当部門に対し、2015年11月6日までにゴムチップを使用した人工芝の安全性に関する追加情報の提出を求めた。だが、EPAはこの要請に応じなかった。
EPAと米消費者製品安全委員会(CPSC)、疾病対策センター(CDC)の3機関は今年2月になってようやく、再生タイヤから作ったゴムチップを使用している人工芝の安全性について調査を開始するとの声明を発表した。