全てを「まる見え」にするVRポルノ 市場規模は1000億円

Halfpoint / shutterstock

仮想現実(VR)動画製作会社のバドインクVR(BadoinkVR)は、動画サイトPornhubと連携し、VRヘッドセットで見るアダルトコンテンツの無料配信を始めた。「コンテンツは360度パノラマビューで視聴でき、豪華な室内で会ったこともない美女とセックスしている感覚を味わえる」という。

Pornhubの副社長、コーリー・プライスは「弊社は最先端のテクノロジーを用い、コンテンツをグローバルに提供する。ユーザーはコンテンツを観るだけでなく、その中の相手と関係を持つことが可能だ。性的興奮の高まった世界に没入し、夢を現実に出来る」とコメントした。

「一人称視点」で撮影、親密な雰囲気を演出

バドインクVR担当者によると、目下のところコンテンツは異性愛者の男性向けに作られており、「アダルト男優の存在は邪魔だ」という要望に応え、一人称視点で撮影されている。「弊社のコンテンツは女優とのアイコンタクトを大事にし、卑猥な会話が存分に楽しめます」と担当者は英紙ガーディアンの取材に応えている。

Pornhubはプロモーションのため、VRヘッドセットのGoogle Cardboardを先着1万名に無料配布した。動画はVRヘッドセットを使用しなくても視聴できるが、その際には画面がぼやけ「巨人のようなアダルト女優の姿を目撃することになる」とニュースサイトは伝えている。

ヴァーチャル空間で「遠隔セックス」を楽しむプロジェクトとしてはFriXion社の試みも知られている。しかし、専用ヘッドギアやアダルト玩具が必要なFriXionのシステムよりも、VRヘッドセットを用いる方法のほうが、コストも安く、より没入感の高い体験が得られるだろう。

調査会社Piper Jaffrayは、VRアダルト市場は2025年までに10億ドル(約1130億円)に成長すると予測。ゲームやNFLに続く第3のコンテンツ市場に膨らむと期待されている。


編集=上田裕資

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