近藤麻理恵の「片づけの魔法」 インタビュー・パート2

近藤麻理恵(写真左)Boston Globe / Getty Images


ーそれに関連して、マネー管理したり、ショッピングをする時に、「これはときめくだろうか」と自問自答することは、衝動買いを減らしてくれるでしょうか?

近藤:それはもちろん! 私の“こんまり・メソッド”を実践している人は、自分が楽しいと思うモノ、自分がよく使うモノ、着ていて気分がよいモノなどがよくわかるようになります。自分が何にときめくのかを把握できていれば、買い物の時にもそうしたモノを選ぶことができるようになるでしょう。

逆もまた真なりで、私のやり方で、まだ箱から出してもいないような最新の“魔法の台所用品”を次から次へと捨てていると、今後は何を避けるべきかがわかってくるのです。

ーあなたの哲学は投資にも当てはめることができるでしょうか? 株や投資信託がときめきをもたらしてくれるとは思いませんが、長期保有を推奨する投資スタイルもあることも確かです。別の言い方をすれば、投資家は自分の投資ポートフォリオからどうすればムダを排除できるでしょう。

近藤:特にフォーブスの読者には金融に詳しい方も多いこともあり、自信を持ってこの分野でのアドバイスをするのはとても難しいのですが……。外部環境は変化し、それはしばしば予測不可能ですが、我々は過去の投資経験から、自分自身のことを学ぶことはできます。

ご自身の投資での成功と失敗の経験を振り返ってみれば、そこには何かしら共通する要素があって、それが将来にむけての指針になるのではないかと思います。私はよく、“ときめき”を感じるモノに囲まれることについて書いたりお話をしていますが、このことは、仕事や人付き合い、そして投資についてもいえます。

本当に幸せな生活とは、自分がどこにいようが、人や場所、モノなど何に関わることであろうが、あらゆることに楽しみを見いだせることをいうのです。だからもし、ある投資が正しくないと感じられたり、ネガティブな感覚を覚えるというのであれば、それはあなたの経験があなたに小さな声でささやいているのかもしれない。それは、もっとも賢明なアドバイスの源であるかもしれません。

編集 = 谷本有香

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