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2016.03.25 14:47

オンライン・カジノの帝王に家宅捜索 ポーカースターズ運営元

Lagunova Maya / Shutterstock

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カナダ・ケベック州の金融市場監督局(AMF)は3月23日、ギャンブル関連企業アマヤの筆頭株主デビッド・バーゾフCEOをインサイダー取引の疑いで告訴した。同社は世界最大のオンライン・ポーカーサイトの「ポーカースターズ」や「フルティルト・ポーカー」を傘下に収めている。
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当局によるとバーゾフは「内部情報を取引に利用した」として5件の罪で民事告訴されている。さらにアマヤの株価操作を試みたほか、内部情報を漏えいした罪にも問われているという。バーゾフが利益を得たかどうかには言及していない。他にもアマヤの従業員などが起訴されている。

アマヤの上場廃止に動いていたバーゾフは容疑を否定し、法廷で争う姿勢を見せた。アマヤのウェブサイトには「バーゾフ氏は容疑を否定しており、弊社はバーゾフ氏の潔白が証明されると考えています。この訴訟で通常業務に支障が出るとは考えていません」との声明が掲載されている。

アマヤの筆頭独立取締役のDave Gadhiaも「独立取締役会はバーゾフを全面的に支援する」と表明している。
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バーゾフがポーカースターズの親会社を49億ドル(約5,500億円)で買収するという大きな賭けに出たことを受け、フォーブスは彼に「オンライン・ギャンブル界の帝王」の称号を与えている。2014年12月にフォーブスはAMFがアマヤ本社に対しぬき打ち捜査を行ったことを最初に報道している。

背後には「世界最大の投資ファンド」も

アマヤの株価は23日午前におよそ20%下落した。世界最大の投資ファンド、ブラックストーンを後ろ盾に持つ同社は最近、オンライン・ギャンブルが規制されているニュージャージー州でポーカースターズのサービスを立ち上げたばかりだ。マン島に本社を置くポーカースターズは2011年にアメリカ政府に営業停止を受けて以来、アメリカでビジネスを再開するチャンスをうかがっていた。

バーゾフはポーカースターズに長年付きまとう疑惑の払拭を試みたが、買収までの数か月でアマヤ株の取引が盛んになったことが、AMFに目をつけられるきっかけとなった。

AMFは、関係者13人の家宅捜索を行い、2011年以来、アマヤの関連株式から150万カナダドル(約1.3億円)の不正利益を上げたとして、取引停止命令を行った。

編集=上田裕資

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