調査によると、ミレニアル世代の回答者の81%が、出張に合わせて休暇を取り、観光をしたいと答えた。同様に考える人の割合は、Y世代で56%、ベビーブーム世代で46%だった。
旅の傾向にみられるこうした変化の一因は、ミレニアル世代全体が労働市場に参入する年齢に達したことだ。最も年上のこの世代は、すでに30代半ばに差し掛かっており、管理職に就き、出張に出る機会が増える人も多くなっている。
さらに、「今年は旅行に行く回数を昨年より増やしたい」と答えたこの世代の回答者は80%に上り、その割合は他の世代を大きく上回った。
宿泊先の選択にも変化
テクノロジーと移動性の世代がより頻繁に旅行に出かけるようになったことを受け、旅行業界にも変化が起き始めている。
今回の調査では、シェアリングエコノミーに抵抗感のないミレニアル世代が、これまでとは異なった旅の経験を求め始めたとみられることも分かった。出張の際の宿泊先に、従来のホテルではなくブティック型の宿泊先など、長期滞在向けの施設を予約する人が増えている。
ミレニアル世代の旅行者の74%が、出張の際にエアビーアンドビー(Airbnb)など観光旅行での利用者が多い施設に泊まった経験があるという。Y世代とベビーブーム世代では、この割合はそれぞれ、38%、20%にとどまる。
旅行業界は、こうした変化への対応を急いでいる。エアビーアンドビーは年内にも、宿泊予約以外のサービスを開始する予定だ。一方、従来型のホテルチェーンの多くも、長期滞在向けのサービスを拡大する方針を示している。
ヒップモンクの共同創業者でCEOのアダム・ゴールドステインは、「ミレニアル世代の間では今後、出張でも観光でも、休暇用の宿泊施設を利用する人が増え、ホテルの予約件数を上回ることになるだろう」と述べている。