「時間は心の傷を癒さない」、米研究で明らかに

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回復に向けてのタイムテーブルはない

「すぐに良い方に向かうよ」という善意に満ちた言葉が、心の傷を癒すことは「受動的な行動である」との通説を不変のものにしてしまっている可能性がある。残念ながら、気持ちが楽になるのを待っていても、良い結果は得られない場合がある。

回復すると仮定して、さらにこの頃までに回復しているべきとの時間枠を定めてしまうことは、危険な行為だ。

なかなか回復しなければ、本人が自分自身を厳しく批判してしまう可能性が非常に高いだけでなく、他の人が長期にわたって苦しんでいることに対し、共感できなくなってしまう危険性もある。ただ時間が過ぎるのを待っていることは、最善の選択肢とはいえないのだ。

精神力を強化する

生まれつき強い精神力を持っている人はいない。だが、精神力を強化できる能力は、誰にでもある。体力と同様に、強化するための練習方法もある。

自分はどんなことに感謝の気持ちを持てるのか考えたり、自分自身を慈しむ訓練をしたりするといった健康的な習慣を身につけることは、長期的には精神的な強さを高めることになる。

現実的に考え、感情をコントロールし、生産的な行動を心がけることが、困難を乗り越え、回復することに向けてのカギとなる。強くなれば、あらゆるストレス要因に対しての抵抗力も高まる。

回復力を高めるためには、計画的な練習が必要だ。そして、努力する価値はある。精神力を高めることは、心の傷を癒すあなたの能力を高めることになるのだ。

編集 = 木内涼子

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