投資判断の基準は愛? シンガポールで働く社長の生活

堀口雄二 IMJインベストメントパートナーズ 代表取締役社長 photographs by yOU (Yuko Kawasaki)


ーでは、投資判断で重要なことは?

判断はすごくシンプルで、まずは善か悪か。つまり国や社会に貢献しているサービスかどうかです。次に損得。慈善事業ではないので、儲かるか儲からないかは当然考えます。最後に好きか嫌いか。素晴らしいサービスだし、儲かりそうだけど、チームを好きになれない場合は投資しません。

「それはビジネスじゃないだろう」と思われる方もいるかもしれませんが、投資というのは10件やって10件とも成功するとは限らない。失敗したときに自分が納得するためにも、サービス、チームを愛せるかどうかは最重要項目です。

これまで50社以上、うち東南アジアのスタートアップだけでも20社以上投資しましたが、今後もファンドを運営する者として、人様の人生と魂のこもったお金を預かっていることに畏れを忘れず、正しい判断ができているかを常に意識して、事業を展開していこうと考えています。

ほりぐち・ゆうじ◎1963年、石川県生まれ。神戸大学卒業後、リクルートに入社。2005年にIMJに参画、08〜13年まで同社CFOを務める。12年、IMJインベストメントパートナーズを日本で設立。翌年、シンガポールに全事業資産を移転し、現職。

堀香織 = 構成 yOU(河崎夕子) = 写真

この記事は 「Forbes JAPAN No.20 2016年3月号(2016/01/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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