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2016.03.22 11:50

英国が「砂糖税」を導入へ、健康への好影響も期待


だが、全米でこうした税制が導入されれば、国民の健康にもたらす効果は非常に大きいとみられる。ある統計によれば、心臓病と脳卒中の発生件数はそれぞれ10万件、8,000件減少すると見込まれるほか、2万6,000人の命を救う可能性があるという。

炭酸飲料とジャンクフードへの課税は、行動を管理するための「悪行税(sin tax、「sin」は罪悪の意味)だ。さらに、これらを課すことにより、行政側は税収を増やすこともできる。肥満や糖尿病、その他の健康に関する問題が増加するなか、ジャンクフードへの課税は奇抜な考え方だとはいえない。

だが、この新たな税制を導入するための法案は、各地で激しい反発に遭ってきた。米国では今のところ、ナバホ族が一定の自治権を保有する保留地「ナバホ・ネーション」で、ジャンクフード税が実施されているに過ぎない。

ナバホ族は菓子パンやポテトチップス、炭酸飲料、デザート類、揚げ物、砂糖入り飲料、その他の「栄養価がゼロかほぼそれに近い」食品に対する2%の消費税を導入した。これにより、税収は年間およそ100万ドル増加するとみられ、温室の設置や食品加工・保管施設の建設、伝統的な料理の作り方を教える教室の開設などに充てられる予定だ。

米厚生省に属するインディアン医療サービス局(IHS)によると、ナバホ・ネーションに住む約30万人のうち、およそ2万5,000人が2型糖尿病を発症しており、7万5,000人が糖尿病予備軍だという。また、非常に多くが高血圧や心臓血管を患っている。

次にこうした税制を取り入れるのはどの国だろうか? オリバーはオーストラリアに対し、英国にならうよう呼び掛けている。

編集 = 木内涼子

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