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2016.03.20

中国が誇るスタートアップ加速都市、深セン市のカオスな魅力

中国・深セン市の街並み(Photo by China Photos/Getty Images)


米国では不可能なことが深センなら可能になる

米国最初のハッカースペースの1つであるNoiseBridgeの設立者ミッチ・アルトマンは「アイデア段階から概念実証、プロトタイプの製作、組み立て、生産まで全てのステップが深センで完結する」と言う。

深センはスタートアップや小さなメーカーでも、大量生産を行う大企業と同様に事業を展開できる極めて多様なエコシステムが確立されている。同市の製造業に詳しいミシガン大学教授のシルビア・リントネルは「深センには小さなスタートアップに興味を持ってくれるメーカーが多くある」と説明した。

プロトタイプや製品がどこよりも簡単かつ安く開発できる環境にひかれ、世界中からスタートアップが集積するようになり、ジャッキーたちもこのエコシステムの中でRookがより安く効率的に生産できることを期待し、2月末に移り住んだ。

ジャッキーは到着後すぐにこの街のすごさに気づいた。「まさに世界のエレクトロニクス製造の中心だ。米国では見たことがないあらゆる電子製品やガジェットがあり、しかも本当に安い。何かを生み出そうという意欲と刺激に満ち溢れている」

「ここでは自分たちのやりたいことを実現できるんだ」とジャッキーは断言した。

編集=上田裕資

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