ビジネス

2016.03.21 16:01

短期間で世界に影響を与えるという夢、それはテクノロジーとシリコンバレーが叶えてくれた

チャートブーストのマリア・アレグレCEO兼 共同創設者/写真=藤井さおり

チャートブーストのマリア・アレグレCEO兼 共同創設者/写真=藤井さおり

米フォーブス誌の「30アンダー30(30歳未満、有望な若者たち)」にて、マーケティングおよびゲーミング分野で最も功績をあげたイノベーターとして2013、14年に選出され、世界から最も注目される若き起業家の一人、チャートブースト(Chartboost)のマリア・アレグレ氏。来日の折、フォーブス ジャパンがインタビューを行った。

マリア・アレグレ氏 チャートブーストCEO兼 共同創設者
インタビュアー:谷本有香(フォーブス ジャパン副編集長/WEB編集長)

谷本有香(以下、谷本):まず、チャートブーストとはどんな企業なのかお聞かせ下さい。

マリア・アレグレ(以下、アレグレ):チャートブーストはゲームデベロッパーが作った、ゲームデベロッパーのためのゲームに特化した広告プラットフォームです。ゲームデベロッパーはこのチャートブーストを利用することによって、普段リーチすることが難しい各国のゲームアプリユーザーに対して広告をダイレクトに投稿することができ、効率的にユーザーやマネタイズの最大化が可能になります。

谷本:2011 年に創業されてから5年、今、何か国で展開されているのですか

アレグレ:ビジネス関係にあるデベロッパーは150か国以上です。ヨーロッパではアムステルダム、東京にもオフィスがあり、サンフランシスコに本社を置いています。いまや、従業員数も150人となり、加入ゲーム数は30万になりました。さらに、毎月10億人のゲームプレイヤーがいます。

谷本:いつこの事業を創案したのですか。

アレグレ:実はチャートブーストを設立する前、私と共同創業者は『タップタップ・リベンジ』を開発したタピュロスという会社でゲームを作っていました。その後、ウォルトディズニーがタピュロスを買収し、一時期はディズニーの一員としてゲーム開発に携わりました。

その頃に、私と共同創業者は、あらゆるゲームデベロッパーが成功するためのプラットフォームを作ってはどうだろうと考えました。モバイルゲームは大きな市場になり、ウェブやフィーチャーフォン、コンソールを通じて多くのデベロッパーが存在し、iPhoneからAndroidまで事業を拡大できると考えたからです。

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谷本
:若き女性起業家で、しかも、ハイテク産業、その上ゲーム業界にいるというのはかなり珍しいように思います。

アレグレ:そうかもしれません。ただ、私のいるシリコンバレーでは、たくさんの起業家がとても若くして未来を確立しています。マーク・ザッカーバーグ氏は私と同年代です。世界のなかには年齢だけで人物を評価するところもありますが、シリコンバレーは年齢ではなく、その人に何ができるかで評価されます。信頼を得られるかどうかに、年齢は関係ありません。それが、シリコンバレーの素晴らしいことの一つです。
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文=吉田彩乃 編集=谷本有香

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