国際物流を「近代化」した米フレックスポート、顧客重視の概念も導入

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ピーターセンは、「我が社の事業は、ソフトウェアがすべてだ」と語る。その同氏によると、同社の目標は取引の簡素化、顧客側にかかるコストと誤配送率の低減だ。そして、何より重要なのは、顧客経験価値そのものを向上させることだ。「顧客が自分の発送した荷物が今どこにあるのかリアルタイムで確認することができ、費用を事前に把握できるようにしたい」。また、「輸送経路の変更や輸送を最適化に関する情報を提供でき、船便と航空便のどちらにすべきか決定する際の支援をできるようにしたい」という。

フレックスポートは、どのように効率向上を実現するのだろうか。その一例が、顧客からの電話への対応の必要性を削減することだ。物流会社への電話の約40%は、顧客からの問い合わせだ。同氏は、「顧客と話すのが嫌だという訳ではない。ただ、対応すべき電話が40%減れば、あらゆるコストを削減できる。問い合わせの電話をかけてくる人たちにとってもそうだ。ログインすればダッシュボード上で、リアルタイムで確認できるようになる」。さらに、「昔ながらのアナログなプロセスを史上初めて、インターネット上で処理可能なものにした」と話す。

ピーターセンは具体的な数字を明らかにしていないものの、同社の顧客数は約600に達しており、各社はそれぞれの「サプライチェーンの大部分において」フレックスポートのソフトウェアを利用している。

創業から2年半になる同社は、毎月25%のペースで売上高を増やしている。同社には、ピーター・ティール率いるファウンダーズ・ファンド(Founders Fund)、ファースト・ラウンド・キャピタル(First Round Capital)、グーグル・ベンチャー(Google Venture)などが出資している。

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編集 = 木内涼子

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