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世界37カ国、700万人が愛読する経済誌の日本版

Alexander Tihonov / Shutterstock

デューク大学3年のときに、仲間と行った旅行がすべての始まりだった。舞台は、バハマのとあるカジノ。ゲームの名は、ブラックジャック。持ち札の合計点数が21を超えない範囲で高得点を狙う単純なカードゲームだ。

テーブルについて5分も経っていなかったと思う。あっという間に全財産の50ドルをスッてしまった。無一文になったわけだから、ビールですら仲間にオゴってもらわなければ飲めない。当然、そんな男に女性は寄ってこないよ。

不運は続くもので、新学期に大学に戻るや、自動車事故に遭って入院することになった。

すると、病院の売店にたまたま、エドワード・O・ソープ著『ディーラーをやっつけろ!』(邦訳:パンローリング社刊)が置いてあったんだ。ブラックジャックには“カードカウンティング”という裏技がある。配られた手札を記憶し、未使用のカードを予測するものだ。上手にやれば、勝率が上がる。スッカラカンになった恨みはまだ忘れちゃいない。迷うことなく購入し、トランプ片手に読み込むことにした。

そして、ひたすらディーラーとの対戦をイメージトレーニング。配られたカードを覚えては、本に書かれている通りに賭ける。これを自分の頭の中で、何千回も繰り返した。

大学を卒業する1965年頃には、勝てるようになっていた。卒業後、私は海軍に入隊することが決まっていた。でも、4カ月ほど時間があったので、200ドルの軍資金を持ってラスベガスで腕試しをすることにした。それから毎日16時間はブラックジャックで遊んだね。寝るためだけに一泊6ドルのホテルに戻り、あとはカジノ通い。カジノとベッドの往復だったよ。

終わってみれば、当初の200ドルが1万ドルに!

ところが、一見良さそうに思えるこの成績も、時給に換算するとたったの5ドルだった。それでも、私は負けることが何よりも嫌いだ。とにかく、システムを理解し、勝てるようになったことが重要だった。

バハマとラスベガスでの経験から、こんなことを考えるようになった。ブラックジャックを通じて養った数学力や予測力、計算力、リスクを取る勇気、誰かからお金を勝ち取る野心……。こういった能力を生かせる道はないものか?

ビル・グロス = 文

 

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