「マッサージ業界のウーバー」が40億円の資金調達

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オンデマンドのマッサージサービス「Soothe」がまた新たな資金調達を行った。同社は3月10日、シリーズBで3500万ドル(約40億円)を調達したと発表した。これまでの調達総額は4800万ドル(約55億円)に達する。

「我々は成長性を重視しながら、顧客一人当たりの収益性もしっかり確保している。だからこそ資金調達ができている」と同社の共同創業者兼CEOのマーリン・カウフマンはフォーブスに対して語った。

Sootheは資金の大半をThe Riverside Companyという、オハイオ州クリーブランドを拠点とし、44億ドルの資産を運用するPEファンドから調達している。Sootheは現在全米22都市でサービスを展開しており、2016年中に新たに20都市に進出する予定だ。カウフマンによると売上高は毎月20-30%のペースで成長しており、追加での資金調達も十分可能だという。

ラスベガスに本拠を置くSootheが展開するのは、「マッサージ界のウーバー」とでもいうべきサービスだ。ユーザーは、アプリを使って資格を持つセラピストを自宅に呼んでマッサージを受けることができる。セラピストたちは独立契約者で、現在3200名ほどが登録している。標準価格は1時間当たり99ドル(追加のチップは不要)で、セラピストは70ドルの収入を得て、残りをSootheが受け取る。カウフマンによると、現在のアクティブユーザー数は数万人規模で、「持続可能なビジネスモデルだ」と自信をのぞかせる。同社は直近の評価額を明らかにしていない。

「多くの企業は、優れたビジネスモデルを持っていても利益率が低すぎる。利益率は15%必要だなどとよく聞くが、そんなレベルでやっていけるはずがない」とカウフマンは言う。

Sootheの事業はまだ赤字だが、黒字化を急がずに当面は先行投資を優先させるという。新たに調達した3500万ドルは、事業拡大やセラピストの獲得に充当する予定だという。

編集=上田裕資

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